水のコラム
キッチンの水栓を交換するには?いくつかの方法を紹介
多くの種類があるキッチンの水栓ですが、DIYで交換できるとご存じでしたか?水栓の種類にもよりますが、作業自体は少々難易度が高めです。水まわりの作業なので慎重に行わなければなりません。
キッチンの水栓は定番のものから、最先端のものまで実に豊富です。魅力的な水栓も見つかるでしょう。
自宅の水栓が長年使っていてがたついている、もしくは使ってみたい水栓があるならば、交換のいい機会かもしれません。
キッチンの水栓にはどんな種類がある?それぞれの特徴
キッチンの水栓には、さまざまなタイプがあります。
キッチンの水栓の種類とそれぞれの特徴を見ていきましょう。
単水栓
ハンドルと蛇口が1つずつの最もシンプルな形状の水栓です。
水かお湯のどちらかだけを出すことができ、温度調整はできません。
一般家庭のキッチンではあまり見られることはなく、飲食店やバーで採用されているケースがほとんどです。
シングルレバー混合栓
ひとつの蛇口にレバー型のハンドルがひとつ付いている水栓です。ひとつのレバーを上下左右に動かすことで、水量と温度調整ができます。
片手で扱えるので調理中でも操作しやすく、キッチンに多く採用されている水栓です。
ツーハンドル混合栓
1つの蛇口に水用とお湯用それぞれのハンドルが付いている水栓です。両方のハンドルを開くことで温度調整が可能になります。
通常、水用ハンドルには青、お湯用ハンドルには赤の目印がついており、キッチン以外ではバスルームで多く見かけるタイプの水栓です。
サーモスタット混合栓
横長の円柱型ハンドルと蛇口がひとつ付いたタイプの水栓です。円柱型の左右に、水温と水量を調整する回転式のハンドルが付いています。
水圧や水量の変化に影響されづらく、お湯の温度を一定に保ちやすい特徴があります。
タッチ水栓
ボディに触れるだけで、吐水や止水ができます。レバーの位置まで手が届かないような小さなお子様でも、自分で操作することが可能です。
調理中で手のひらが汚れていても、手の甲を使って吐水や止水ができるので、レバーに余分な汚れをつけずに済ますことができます。
ただし、手垢はどうしてもつくので、こまめな掃除は必要です。
タッチレス水栓
手をかざすことで吐水や止水ができる、センサー内蔵型の水栓です。
手が汚れていても触ることなく操作できるため、衛生的です。水栓に汚れや水垢が付きにくい点もメリットといえます。
デメリットとしては、センサーの反応がメーカーによって異なるため、反応速度が遅くてストレスを感じる場合や、反応が良すぎて意図しないタイミングで吐水されたりする場合があることです。
音声認識水栓
音声認識水栓は、レバーに触らなくても声で吐水・止水ができます。
大きなお鍋を持っているときなど、両手が塞がっているときにとても便利です。また水の量や吐水時間を声で指示することができるのも、大きな魅力でしょう。
レバーに触らず済むことから、レバーの汚れは大幅に軽減できますが、声に上手く反応してもらえないと吐水できないので、慣れるまでの使い始めはストレスに思う場合があるかもしれません。
キッチンの水栓の交換を考えるタイミング
水栓に不具合が出た場合、修理でいいのか交換すべきか判断が難しいかもしれません。以下に当てはまるようであれば、交換を考えるタイミングといえます。
耐用年数が近いもしくは過ぎている
水栓の耐用年数は一般的に10年程度といわれています。
もし今の水栓に取り換えてから10年以上経過しているようであれば、交換が適しているといえます。
耐用年数が近づいてくると、不具合も見られるようになります。修理で一旦は改善したとしても、繰り返し不具合が起こる可能性が高いです。
そのため、耐用年数を目安に交換することをおすすめします。
交換部品が手に入らない
10年以上経っていると、補修部品が生産されなくなり、入手困難になる場合が多くあります。
日々開発が進んでいるため、新しいモデルへとチェンジしていき古いモデルは製造を終えていってしまうためです。
規格変更や製造終了など、スムーズに修理が行えず交換となるケースも見られます。
サビやがたつきが見られる
サビやがたつきは経年劣化の代表的な症状です。設置してから10年以上経っている場合は、水栓本体が全体的に劣化しているといえるでしょう。水栓の交換が適切な判断です。
キッチンの水栓を交換する手順とは?
キッチンの水栓にはさまざまな種類があり、その種類によって必要な工程も異なります。それぞれにあった交換方法をきちんと覚えなくてはなりません。
水栓の交換は、水栓だけではなくキッチンの設備の扱い方も知っておく必要があります。難易度の高い作業なので、しっかりと準備をしてから始めましょう。
また、確実な作業を行わなければ、交換後に水漏れなどを起こしてしまうリスクもあります。リスクも念頭に置いて、自分で行うかどうか判断してください。
水栓の交換手順の大きな流れは以下のとおりです。扱う水栓の種類によって詳細な手順の確認が必要です。
まずはシンク下の止水栓を閉めます。止水栓の場所が分からない場合や、閉められなかった場合は水道の元栓を閉めましょう。
ただし水道の元栓を閉めると家中の水が出なくなります。家族が在宅中の場合などは十分に注意してください。
次に、古い水栓から給水管を取り外します。工具を使ってシンク下のナットを緩めて給水管を取り外しましょう。既存の水栓をシンクから取り外し、シンクから引き抜くように引き上げて既存の水栓を外します。
その後、新しい水栓をシンクに取り付け、逆止弁と給水ホースを接続します。外すときと逆の手順で取り付けていきましょう。
水を出して水漏れがないか、不具合がないかを確認します。問題がなければ水栓の交換作業は完了です。
キッチンの水栓の交換における費用相場
キッチンの水栓の交換は、自分でDIYによって交換する方法と、専門業者に依頼する方法の2つがあります。それぞれの費用相場について見ていきましょう。
自分で交換をする場合には、工具も用意しなければなりません。手元に揃っていれば、新しい水栓の費用だけで済ますことができます。
工具の費用としては、1点につき1,000円~2,000円程度みておくとよいでしょう。水栓の種類によっては、いくつかの工具が必要です。水栓の費用は、種類によって異なりますが、6,000円~20,000円程度が目安となります。
一方、業者に依頼する場合には、水栓本体価格+作業費用+部品代+諸経費がかかってきます。
作業費用の相場としては、単水栓で10,000円前後から、そのほかのタイプで10,000円~18,000円程度となります。
業者に依頼する際には、必ず見積もりを取って、詳細をよく確認してください。見積もりに含まれている費用、含まれていない費用もチェックしましょう。また見積もり自体が有料の場合やキャンセル料が発生する業者もあるので事前の確認が大切です。
まとめ
キッチンの水栓が自分で交換できるなら挑戦したいと思った方もいるのではないでしょうか。
逆におおまかな手順を見て不安に思った方は、無理をせず専門業者に依頼しましょう。
水栓の交換は、給水管なども接続する作業をしなければなりません。
いい加減にしてしまうと、後から水漏れが起こる可能性もあるので、慎重に行う必要があります。難しいと感じたら、速やかにプロに任せる判断をしましょう。確実な作業は安心に繋がります。
水栓にも寿命があります。心配しながら使い続けるよりも、交換のタイミングを見極めて、安心して快適に使うことを優先しましょう。水栓に気になる点があれば、交換をおすすめします。