水のコラム

シャワーヘッドの残留水はなぜ起こる?故障の見分け方と修理法

2023年01月19日  お風呂

シャワーを使ったあと、ポタポタと水が漏れます。これは残留水と呼ばれるもので、シャワーの構造上発生するものです。しばらくすれば消えるものですが、もしいつまでたっても漏れ続けるなら、故障の可能性があります。

この記事では、残留水と故障の見分け方、その修理法を解説します。故障内容別に修理方法をご説明するので、自分で修理する際の参考としてお役立てください。

残留水とは

残留水とは、シャワーヘッドの中に残っている水のことです。普段、ヘッドの中の水は表面張力により保たれていますが、シャワーを使うと空気が入り気圧の変化を受けるため、水が押し出されます。

シャワーヘッドの構造上起きるものなので、故障ではありません。使用直後から大体1分前後流れ続け、自然とおさまります。

残留水を抜く方法

残留水は自然に止まるものですが、使用後に水抜きすることもできます。残留水を抜く方法を解説します。

使い終わったら振って水を出す
シャワーを使い終わった後は、ヘッドを振って中の水を抜きます。水がある程度でなくなるまで振ってください。なお、このときにシャワーヘッドを上向きにしたり、振っても残留水が切れなかったりすることがあります。

このような場合、故障による水漏れが起こっている可能性が高いです。ヘッド周辺に故障箇所がないか調べましょう。

シャワーを寝かせるような角度でハンガーにかける
水を出したらシャワーハンガーに斜めになるようにかけます。通常、シャワーが地面に対して垂直になるような形でかけますが、残留水を抜きたいときは斜めにかけてください。

シャワーのヘッドともち手のプラスチック部分をハンガーに引っかけるような置き方をします。シャワーに異常がなければ、これで残留水は出なくなります。

いつまでも残留水が止まらない場合は水漏れの可能性が高い

残留水は長くても1分以上経てばおさまります。もしシャワーの水がいつまでも垂れているようなら、残留水ではなく水漏れである可能性が高いです。シャワーは故障する箇所が複数あり、それぞれ適切な対応を取る必要があります。

シャワーヘッドによくある故障

シャワーヘッドは、ヘッドそのものの故障だけでなく、つなぎパーツやつながっている水栓の劣化など、さまざまな故障が発生します。修理の際は、故障個所を正しく理解しなくてはなりません。シャワーヘッドによくある故障を知っておきましょう。

ヘッド自体の故障
シャワーヘッドにヒビ・割れ・歪みなどがあると、そこから水漏れが起こります。残留水のような水漏れが起きているなら、まずはヘッドに異常がないか確認しましょう。異常がなければ、別の場所の故障を確認します。

ヘッドとホースをつなぐパッキンの劣化
シャワーヘッドとホースは、プラスチックや金属でできています。これらの材質は組み合わせても小さい隙間が生まれるため、パーツ間をパッキンと呼ばれるゴムパーツでつないでいます。

パッキンはシャワーヘッドやホースよりも寿命が短い部品です。劣化すると縮んだり、ひび割れたりします。この縮みやひび割れから、水が漏れることがあります。残留水かと思ったら、ヘッドとホースの隙間から漏れた水だった、ということも多いです。

水栓の劣化
ヘッドやホースに目立った異常がない場合は、別のところで故障が発生している可能性が高いです。蛇口側につながっている水栓に異常があると、そこから水が伝って残留水のような状態になります。

水栓の故障でよくあるのが、パッキンの経年劣化やナットの緩みです。パッキンやナットに異常があると、その隙間から水が漏れます。シャワー部分にまったく異常がないのに水漏れが起きている場合は、蛇口側を確認しましょう。

故障内容別修理方法

シャワーヘッドやホースの故障は、それぞれ修理方法や使う道具が違います。原因に合わせて的確な修理方法を実践しましょう。故障内容別の修理方法を解説します。

どのタイプも修理前に止水栓を止めて作業する
まず、どの作業でも共通で行わなくてはならないのが、止水栓を閉める作業です。水の供給を止めないと、作業中に思わぬ水漏れを招いてしまいます。作業の邪魔になるため、必ず止水栓は閉めましょう。

止水栓は、マイナスドライバーを栓の溝に入れて回して閉めます。このとき、栓を回した回数をメモしておきましょう。止水栓は、水の供給量を栓の回転数で調節します。

水周りはそれぞれ適切な水量・水圧が出るよう栓を調節しているため、その回数で開けなくてはなりません。止水栓を止めるときは、必ず回した回数を覚えておくようにしましょう。

ヘッドが故障したときは新しいものと交換する
シャワーヘッドの故障は、新しいヘッドを購入すればすぐに修理できます。ホースや蛇口と合致するものを購入しましょう。事前に蛇口の型番などを調べておくと、購入するとき迷いません。

交換のときは、古いシャワーヘッドを回して取り、新しいものを付け替えます。きちんとシャワーヘッドが止まるまで回してください。付け終わったら止水栓を開け、シャワーを出して水漏れしないか確認しましょう。水漏れがなければ、作業は完了です。

パッキンも交換で修理できる
パッキンはシャワーヘッドとホースの間にあります。取り除いて新しい部品に交換しましょう。交換方法はシャワーヘッドを交換するときと同じです。ヘッドを外すとゴムパッキンがあるので、古いものを取り外し、新しいものを入れます。

パッキンはホームセンターなどで販売されています。パッキンには複数の種類があります。間違えそうなときは、先にシャワーヘッドのパッキンをとっておき、それをもとにお店で同じものを探してもらいましょう。

パッキン交換後、シャワーヘッドを締め直したら止水栓を開け、シャワーを使います。つなぎ目から水漏れがなければ修理は完了です。

水栓はナットの締め直しやパッキンの交換で対応する
蛇口の水栓は、ハンドルタイプとサーモスタットで作業が違います。蛇口に合わせた修理を行いましょう。

まずハンドルタイプの交換方法から解説します。プラスドライバーとモンキーレンチをご用意ください。まず、止水栓を止めたら、赤または青のカラービスをマイナスドライバーで外し、ハンドルを固定しているねじをプラスドライバーで外します。

中にパッキンがあるので、新しいものと交換しましょう。交換が終わったら、外したときとは逆の手順でパーツをつけ直し、止水栓を開け、シャワーを使います。水栓・シャワー共に水漏れがなければ完了です。

サーモスタットに使う道具は同じです。作業が違うので間違えないようにしましょう。まず、ハンドルを外します。ハンドルは手で引き抜けば取れるタイプと、ネジで固定されているタイプがあります。

ネジで固定されているタイプは、ハンドルにネジカバーがついているので、それを外してプラスドライバーでネジを取ってください。

その後、メモリやマークの付いたインデックスを外すと、ナットがあります。手またはモンキーレンチで外しましょう。

その後、劣化したパーツを交換したら、外したときとは逆の手順でパーツを戻します。止水栓を開け、動作を確認し、異常がなければ作業完了です。

自分で修理できないときは業者の力を借りよう

シャワーヘッドの修理は基本的に簡単です。しかし、自分で修理するのが難しい場合もあります。とくに、水栓の修理は作業工程が多い分、苦手意識を感じる方も多いです。自分で修理するのが難しい場合は、業者の力を借りましょう。

業者に依頼するときは、事前にパッキンなどのパーツを購入しておくと、その分費用を値引いてもらえることがあります。依頼する際の費用が気になるなら、事前に交換部品を用意しておきましょう。

まとめ

シャワーヘッドからの水漏れは、長く続かなければ問題ありません。しかし、いつまでたっても水漏れが終わらないなどの場合には、修理が必要です。水漏れの原因を見極め、正しい修理を行いましょう。

自分での修理が難しい場合は、業者の力を借りることもご検討ください。修理ができないからと故障を奉仕しないようにしましょう。

かがわ水道職人 0120-492-315

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