水のコラム
井戸ポンプの交換を依頼する業者を選ぶ際のポイントについて解説!
井戸水をくみ上げて生活用水として使うには、井戸ポンプが必要不可欠です。
しかし井戸ポンプも、長年使用しているとやがては故障します。故障すれば当然交換しなければなりませんが、初めて交換する場合はどんな業者に頼めばよいかわからないものです。
ここではポンプの交換時期・よい業者を選ぶポイント・依頼する際の注意点を解説します。
井戸ポンプはいつ頃交換するべき?
井戸ポンプには浅井戸ポンプと深井戸ポンプがあり、それぞれ特徴・役割が異なります。
浅井戸は地表と水面との距離が8mまででの井戸で、8m以上の場合は深井戸を使います。
くみ上げ方には手動式と電動式の2種類があり、手動式は言葉のとおり、手で押す力を使って水を出す方式です。一方、電動式は電力で水をくみ上げ、蛇口をひねれば水が出る仕組みとなっています。
一般的に、現代では電気式のタイプが多く、ガーデニングや農作業、洗車に利用されています。電動式は長年使っているモーターが劣化し、最終的には壊れます。電動式の耐用年数は平均的に10年前後ですが、ポンプのメンテナンスの頻度や設置している環境で上下することもあります。
以下の現象が起きた場合、交換することを決めましょう。
■水量が安定しない
蛇口を大きくひねっても少量しか出ない場合や、時間ごとに水の出る量が違う場合はポンプの故障が考えられます。
冬の場合は地下水位が低くなったことに起因するケースもありますが、水位が低くなっていなければ、機械異常によるものです。
■運転音がうるさくなってきた
ポンプが作動している時に出ている音が、近隣にまで聞こえるほど大きい、あるいは今まで聞いたことがない音であればモーターが劣化している証拠です。
モーターが劣化している場合は、ポンプも劣化している状態が多いです。モーターだけでなく本機全体の交換を検討しましょう。
■使用していないのに動いている
水を使っていないのにポンプが作動して場合、水漏れしているケースが多いです。
水漏れは、冬の寒さなどで凍結したことによる破損や経年劣化が原因で起こります。
また一定の間隔で進行と停止を繰り返している場合は、配管や蛇口など別の場所で水が漏れている可能性があります。
■電源の不具合(入らなかったり、途中で落ちる)
ポンプの電源が入らない場合は、古くなってきて故障しているか、漏電しているかのどちらかが考えられます。
また途中で電源が落ちる場合は、先述の理由だけでなく他の家電を使用していることによる過負荷もありえます。ポンプのコンセントを接続した時にブレーカーが落ちてしまう場合、漏電を強く疑いましょう。
井戸ポンプの交換を依頼する業者を選ぶ際のポイント
ポンプ交換の費用節約のために自力で対応しようとすると、必要な専門工具・メーカーからの取り寄せ・配管の入れ替えなど時間と手間がかかります。
何の知識もないままいじってしまうと、さらに状態が悪化する恐れがあります。一方で、ポンプ交換を業者に依頼した結果、信頼できる業者に依頼しなければ施工不良の恐れもあります。
ここで、業者の善し悪しを見極めるポイントを紹介します。
■実績や会社の規模がしっかりしているか
ポンプの交換工事には専門の知識と技術、豊富な経験が必要とされます。
土台がしっかりしている会社は公式ホームページで、実績や施工事例を載せています。市町村の水道局から認定されている水道局指定工事店という記載があれば信用度は高いといえるでしょう。
説明に曖昧なものがあれば問い合わせてみて、納得のいかないものだったら丁寧に断ることをおすすめします。
■問い合わせや現地での対応が丁寧か
良識がある業者であれば、問い合わせの際に依頼側の目線に合わせてきちんと対応します。
専門用語や業界の常識もわかりやすく説明してくれる業者であれば、依頼側は安心感を持てます。
業者が仕事に対して誇りを持っていれば、より信用を深められます。一方で、問いかけに対して曖昧にごまかし、急かすような業者はお断りする方が良策です。業者の説明に耳を傾けて、冷静に判断するようにしましょう。
■事前見積もりを取って、適正価格を確認する
事前に見積もりをせず流れに任せて業者に交換を依頼すると、知らない間にオプションがついて高く請求されてしまう場合があります。
逆に安すぎる請求は粗雑にポンプが交換されているなどのケースに遭遇してしまいます。浅井戸ポンプの一般的な相場は、旧ポンプの廃棄や工事作業を含めて10万円以上となっています。
前もってポンプの修理がどれくらいかかるかを予測して、業者の事前見積もりと比べてみましょう。
■アフターケアが充実しているか
交換作業が終わった後も、ポンプ・配管などの細かいところまで気を配っている業者は仕事が丁寧な証です。
万が一の不具合が発生した際も、業者からのアフターサービスがしっかりしていれば心配することはありません。
井戸ポンプの交換を依頼する際の注意点
井戸ポンプに不具合や故障が起きたら、信用できる業者に交換依頼すると手間がかかりません。
前もって騒音対策もせずにそのまま工事を始めてしまうと「工事中の騒音がうるさい」と近隣からクレームがくるかもしれません。
また、工事が終わって業者から追加料金やオプションなどを請求されて、予算を超えてしまう場合もあります。そのようなトラブルに巻き込まれないように以下の点に注意しましょう。
■交換工事前に近隣住民に知らせておく
ポンプの交換工事は敷地内で行われますが、工事による振動や騒音は近隣に響いてしまいます。
付近の土地の地質や土質の柔らかさ・家屋や施設の有無などの違いで、音や振動の伝わり具合が変わることを理解しておきましょう。たとえば住んでいる土地の地盤が粘土などのように柔らかいと、砂礫などの固い岩盤と比べて振動の大きさが伝わる範囲が広くなります。
また近くに鉄筋コンクリート製のアパートやマンションのような大規模の建物があると、振動をコンクリートが一部吸収して抑えてくれます。
あらかじめ住宅地の地質や付近の建物をWebや目視で調べておいて、工事を行う当日までに挨拶を含めて工事することを付近住民に連絡しておきましょう。
■見積もりの際に追加費用やオプションを聞いておく
現在業者が販売している井戸ポンプは従来のものと比べて性能が向上しており、価格も低く交換できます。
ところが見積もりの段階では安めに表示されていたにもかかわらず、工事を終えてから請求書を見ると、知らない追加料金やオプションがついているケースもあります。業者に事前見積もりを行う際は、必ず追加費用やオプションについて質問をしておきましょう。
一般的な交換工事は、ポンプ本体・取り付け工事・旧ポンプの処分・工事保証が費用としてかかります。それぞれがどれくらいかかるのかを細かく業者に聞いて、予算内に収められるか確認することが大事です。
まとめ
井戸ポンプが劣化または故障すると、日頃の生活に支障をきたします。水量が安定して供給されていない場合や異音を発するなど、今までとは違う状態が起きたら、交換を考える時期です。
交換を決断したら、対応や業績などを吟味して業者を選んで問い合わせを行います。その後現地調査に来てもらい、費用や内容などの質問をすることを前提に事前見積もりを依頼します。
工事の日程が決まれば、それまでに近隣住民への心配りも忘れないように挨拶をしましょう。