水のコラム
浴槽の交換タイミングと費用相場。安く抑えるコツは?
長く浴槽を使っていると、カビが目立ってきたり嫌な匂いが取れなくなってしまったりしますよね。実は、浴槽だけを取り換えることができます。浴室全体をリフォームせず、浴槽だけの取り換えであれば、工事費用と期間を抑えることができます。工事費用は取り換える浴槽の種類によって変動します。本記事では、浴槽を取り換えるタイミングや取り換え費用の相場、取り換え費用を安く抑えるコツを解説します。
浴槽の交換タイミング
浴槽の取り換え時期について考えたことはありますか?浴槽の耐用年数は、20~30年と言われています。しかし、浴槽を使う頻度や使い方によって劣化状況も変動すると思います。次の項目に複数当てはまるものがあれば、浴槽の取り換えを検討した方が良いでしょう。
・カビが目立つ
・排水口が流れにくい
・嫌な匂いが取れない
・お湯の温度調節が上手くいかない
・耐用年数を15~20年過ぎている
・ヒビが入っている
・コーキングの劣化で隙間ができている
当てはまる項目が数個であればもう少し様子を見てみてくだい。しかし複数当てはまるのであれば取り換えを検討し、専門の会社に資料請求や見積もりを依頼した方が良いでしょう。
浴槽の交換費用は?
浴槽の取り換えを検討し始めたら1番気になるのが費用ですよね。浴槽の取り換え費用は、浴槽の設置してある方法・浴槽の素材によって変動します。自宅の浴槽がどの設置方法なのか確かめましょう。また、新しく設置する浴槽の素材によっても値段は変わります。値段と素材の特徴を比較し、検討しましょう。
設置方法別費用相場
新しい浴槽の設置方法は、既存の浴槽の設置してある方法に則ります。浴槽の設置方法は、次の3種類です。
・埋め込み式
・据え置き式
・半埋め込み式
埋め込み式
浴室の床面に浴槽が3分の1埋め込まれているのが、埋め込み式です。埋め込み式は古い浴槽に多く、浴槽の水を抜くと直接水が流れていく仕組みです。埋め込み式の浴槽の取り換えは少し厄介で、周りの壁や床を解体しなくてはいけません。さらに解体した部分の処分費用もかかってきます。埋め込み式の工事内訳と費用相場は次の通りです。
・浴槽の解体・・・2~10万円
・壁・床の解体・・・状態による
・下地調整・・・2~5万円
・新しい浴槽の設置・・・5~15万円
・排水管工事・・・5~10万円
・養成費・・・2~5万円
・管理諸経費・・・工事費用の数%
また、解体後の浴槽が水漏れトラブルなどを起こしていた場合や配水管のメンテナンスが必要と判断されると、5~10万円ほど追加になる場合もあります。さらに浴室の断熱工事が必要だと20~50万円発生します。エレベーターのない高層階での工事であれば搬入料金、タイル補修など浴室の劣化状況によっても費用は変動します。
浴槽の種類も豊富で、ものによって値段は異なるのでメリット・デメリットを洗い出して比較検討しましょう。
据え置き式
据え置き式は、浴室の床の上に浴槽を設置する式です。設置方法がシンプルなので、1番リーズナブルに工事ができます。据え置き式の工事内訳と費用相場は次の通りです。
・浴槽処分・・・2~5万円
・新しい浴槽の取り付け・・・2~6万円
・配管工事・・・1~3万円
・管理諸経費・・・工事費用の数%
また、浴室の劣化状況が進んでいれば追加の工事が発生し、結局浴室全体の工事になってしまうこともあります。追加費用の目安は次の通りです。
・床・壁面のタイル工事・・・15~25万円
・天井や壁面の塗装工事・・・3~6万円
・バランス窯取り換え工事・・・15~20万円
半埋め込み式
半埋め込み式とは、若干浴槽が床下に埋め込まれている式です。浴槽のヘリによって壁ができ、泡やゴミが浴槽に入るのを防ぎます。また、高齢者の方でも浴槽に入りやすいのが特徴です。工事費用は埋め込み式と同じくらいです。
浴槽の材質別費用相場
浴室を取り換えるには、工事費用の他に新しく取り換える浴室本体の値段もかかってきます。浴室の本体費用は材質によって変動します。浴室の材質と値段相場は次の通りです。
・ヒノキ・・・40~数百万円
・ホーロー・・・15~100万円
・人工大理石(ポリエステル系)・・・2~40万円
・人工大理石(アクリル系)・・・30~120万円
・FRP(強化繊維プラスチック)・・・3~35万円
・ステンレス・・・2~25万円
ヒノキは木の温もりが感じられ、癒し効果があるとともに保温性に長けています。しかし、材料費が高額なため、本体費用も高くなっています。ホーローは肌触りがよくお手入れも楽なのが特徴です。洋風ホテルによく使われています。ポリエステル系の人工大理石は、掃除がしやすいけれど、品質はアクリル系に劣ります。手を出しやすい値段なのが魅力です。アクリル系の人工大理石は強度があり、耐熱性に優れています。手入れがしやすいのも嬉しいポイント。しかし、値が張ります。FRP(強化繊維プラスチック)はリーズナブルですが、汚れが目立ちやすいのが難点です。ステンレスは保温性や耐久性があり、傷もつきにくい特徴があります。
浴槽の材質は値段と特徴のバランスを見て検討しましょう。
浴槽の交換費用を安くするコツ
浴槽を取り換えるとき、安く抑えられたらうれしいですよね。浴槽の取り換え費用を安く抑えるためのポイントは次の通りです。
・安い浴槽を購入する
・介護保険を利用する
・洗面所もリフォームする
・複数業者から見積もりを取る
・水回り専門業者に依頼する
安い浴槽を購入する
浴槽の取り換え費用で1番抑えられるのは、浴槽の本体費用です。材質で言うとFRPが1番安く手に入れることができます。また、オーダーメイドで作り上げる在来工法よりは大量生産されるユニットバスの方が安くなります。そして最新の浴槽よりは旧型のものの方がリーズナブルです。浴槽を検討するのにショールームを参考にすることもあると思いますが、展示してある商品はショールームの運営費、人件費が上乗せされ、値段が高く設定されています。ショールームで紹介されているような最新の浴槽ではなく、展示品や型落ち品、特売品など安くなっているものを見つけて本体費用を抑えましょう。
介護保険を利用する
自宅に介護が必要な方がいれば介護保険を利用してユニットバスにリフォームすることができます。介護対象者が要支援もしくは要介護認定を受けていることが条件です。リフォームの対象となるのは次の通りです。
・浴槽のまたぎの高さを低くする
・滑りにくい床材にする
・出入口をバリアフリーにする
・出入口を大きくする
・折れ戸や引き戸に変更
・手すりの設置
これらの工事で介護のためにリフォームが必要と認定されれば、介護保険から住宅改修費が支給されます。
複数の会社から見積もりを取る
浴槽の取り換え工事を依頼するときは、1社だけじゃなく複数の会社に見積もりを依頼しましょう。1社の見積もりだけだと工事内容や値段にあいまいな点があっても気づきにくいです。複数社の見積もりを見比べて比較検討し、信頼できリーズナブルに工事をしてくれる会社に依頼しましょう。
水回りの専門に依頼する
浴槽の取り換えを安く抑えたければ、水回りの専門に依頼するのが良いでしょう。リフォームが依頼できる業者の中でも水回りを専門に行っている会社であれば、浴槽を安く仕入れるルートを確保している場合があります。工事費用も下請けに出す必要がないので結果的に安くなります。
まとめ
ここまで、浴槽を取り換えるタイミングや取り換え費用の相場、取り換え費用を安く抑えるコツを解説してきました。浴槽には寿命がありますが、使用頻度や使い方によって劣化状況は変わります。自宅の浴槽の取り換えが必要か見極めましょう。浴槽の取り換え費用は設置方法と浴室の材質によって変動します。賢く工事費用を抑え、満足いく浴槽に取り換えましょう。