水のコラム

水道栓の構造と部品・水が流れる仕組みを解説

2022年10月30日  水回り

水道栓は、長い期間使用し続けていると、経年劣化によってガタつきやサビなどの劣化が起こり始めます。水道栓の使い勝手が悪くなると、効率良く水を出せず、掃除にも時間がかかってしまい不便です。

水道栓にトラブルが起こった際は、状況にもよりますが、各パーツを交換するだけで修理できる可能性があります。では、根本的に水道栓は、どのような構造になっているのでしょうか?そこで今回は、水道栓の構造と部品・水が流れる仕組みを解説します。

一般的な水道栓の構造と部品

一般的に、水道栓と言われるものには水栓がついており、主に単水栓と混合水栓の2種類にわけられます。

単水栓が水かお湯のどちらかだけを出す水栓になり、混合水栓が水とお湯を水栓金具内で混合させて温度を調節するというのがそれぞれの特徴です。

この2種類の水栓は、使用されているパーツや構造に多少差があり、分解することで細かいパーツが使用されていることがわかります。普段目にすることがないパーツばかりなので難しそうに感じる人も少なくないですが、市販されているパーツがほとんどです。

では、具体的に水道栓には、どのような部品が使用されているのでしょうか?ここでは、一般的な水道栓の構造と部品について解説します。

ハンドルビス
ハンドルビスは、蛇口のハンドルを固定させるために設置されており、お湯と水の違いが判別できるように、青色と赤色で識別されています。ハンドルがグラついている場合は、このハンドルビスの緩みが原因であることがほとんどです。

蛇口のレバーやハンドル
水道栓は、ハンドルで水を出すタイプやレバーを操作して水を出すタイプなど様々なタイプがあります。主に、止水や水量を調整させる役割を持っています。

一般的に、ハンドルタイプよりレバータイプの方が力は加わりやすいため故障しやすいです。

スピンドル
スピンドルは、ハンドルをひねると上に上がる仕組みになっており、これにより水量が調節されます。基本的に金属製ですが、長期間使用することですり減ってしまい、交換が必要になります。

スピンドルは、自宅の水栓のサイズによって大きさが異なるため、交換する場合は適切なスピンドルを用意しなければなりません。

コマパッキン
コマパッキンは、吐水口から水が出るのを防ぐ役割を果たしています。スピンドルが上がるとコマパッキンも同時に上がる構造になっており、これにより水が出るようになります。

コマパッキンは、ゴム製でできているため劣化しやすく、消耗しやすいパーツです。水を出していない時でも水が垂れてくる場合は、交換のサインです。

蛇口スパウト
蛇口スパウトは、本体から先端をつないでいるパーツです。蛇口スパウトは、水栓金具本体とナットで固定しますが、可動部分にゴムパッキンが使用されているため、ナットの接続部分で水漏れが発生した際は、ゴムパッキンを交換しましょう。

また、シングルレバー混合水栓には、バルブカートリッジが内蔵されており、このバルブカートリッジで水量や温度を調節します。

蛇口キャップ
蛇口キャップは、泡沫キャップや断熱キャップなどがあります。泡沫キャップの場合は、シャワーヘッドなどと一緒に交換することもでき、水に空気を含めることで水流が穏やかになり、水はねを防ぐ役割を果たしています。

また、ゴミが溜まってしまうと水の流れが悪くなるため、こまめに掃除して、つまらないように維持することが大切です。

その他の水道栓で使用される部品

水道栓には、これまで解説してきた部品以外にも使用されている部品があります。キッチンに食洗機が設置されている場合は、分岐水栓が使用されることが多いです。

食洗機は、蛇口の水を分岐させて給水する必要があるため、必ず分岐水栓が必要になります。分岐水栓と蛇口には相性があり、適切な分岐水栓を設置する必要があります。

シャワー機能がついた蛇口であれば、シャワーヘッドが必要です。主に、お風呂場を中心に設置されており、シャワーヘッドの特徴も様々です。

代表的なシャワーヘッドには、塩素除去や浄水機能を搭載した浄水用のシャワーヘッドやシャワーの水圧を調節できる低水圧用のシャワーヘッド、スイッチで操作できる節水用のシャワーヘッドがあります。

浄水用のカートリッジが内蔵された水道栓もあります。定期的にカートリッジを交換する必要がありますが、メーカーによって機能性が幅広いため、じっくり機能を検討してカートリッジを用意するのがおすすめです。

水道栓の水が流れる仕組み

水道栓の水がどのような仕組みで流れているのか知らない人も多いのではないでしょうか?水が流れる仕組みは、単水栓と混合水栓で異なるため、それぞれの仕組みについて押さえておきましょう。

単水栓で水を出す際は、ハンドルを反時計に回して水を出します。ハンドルに取り付けられているスピンドルにはコマパッキンがついており、このコマパッキンが水道水を押さえつけることで止水の役割を果たしています。

スピンドルとコマパッキンは、水圧によって上に押し上げられ、押し上げられた際のスキマから水が出る仕組みです。また、水道栓を閉めるとこれらのパーツもさがって、水の通り道を塞いでいます。

混合水栓では、カートリッジを内蔵させた水道栓で温度を調節しており、ハンドルを操作することによってお湯と水のバランスを整えるのです。

混合水栓は、スピンドルの代わりにこのカートリッジの軸棒が動くことによって、そのスキマから水が出る仕組みになっています。

機能を拡張できる便利な補助部品

水道栓周りには、機能を拡張できる便利な補助部品があります。この補助部品を駆使することで、より快適に自宅の水道栓が使えるようになります。

まず、水道栓に専用のホースやアダプタをつけることで、散水のノズルが使用できるようになります。泡沫キャップを取り外すことで簡単に取り付けられるため簡単です。

シャワー状やミスト状にして使いたい時に便利ですが、水栓の形状や種類によって取り付けられる部品も変わってくるため、よくサイズ感を確認してから取り付けましょう。

また、盗水やいたずら防止に役立てられる蛇口鍵も魅力的です。屋外の水栓をそのまま使用し、水道栓自体を変えることなくパーツの交換だけで設置できるため、あまり費用をかけずにセキュリティを強化したいと検討している家庭では有効活用できるアイテムです。

まとめ

この記事では、水道栓の構造と部品・水が流れる仕組みを解説しました。水道栓は、各家庭によってタイプは様々です。自宅の水道栓がどのタイプに該当しているかをチェックしておき、同時にどのような構造になっているかも確認しておきましょう。

また、オプションのパーツを設置して使い方を見直すことで、自宅の水道栓の使い勝手が向上します。現在では、浄水に特化したものや衛生的な使用環境を見据えたタッチレスタイプなど、その種類は幅広くラインナップされています。

自宅の水道栓の構造をしっかり把握しておき、パーツの交換やいざというタイミングのトラブルを未然に防げるように心がけましょう。

かがわ水道職人 0120-492-315

かがわ水道職人 0120-492-315