水のコラム
水道管のつまりを自分で解消するには?つまる原因と対処法を解説
毎日使う水回り。トイレやキッチン、お風呂場や洗面所など、家族がいればその使用頻度も高くなります。使用頻度や使い方によっては、水道管がつまる場合もあります。水道管につまりが見られれば、焦りや不安を感じるものの対処法を押さえておけば、スムーズな解決につながるでしょう。
この記事では、水道管のつまりを自分で解消させる方法と、つまりが起きる原因についてご紹介します。本記事を今後の参考にぜひお役立てください。
水道管のつまりはなぜ起きる?場所別で原因を特定しよう
毎日あらゆる場所で使う水。毎日複数の水回りで使うからこそ、水道管もさまざまな理由からつまりやすいと考えられます。ここでは水回り別で見たつまりの原因についてご紹介します。今後のお手入れ方法を検討するためにも、しっかり目を通しておきましょう。
キッチン
キッチンは食事を作ったり洗い物をしたりする場所です。そのため、以下の成分がつまりの原因になると考えられます。
●油分・脂分
●食材カス
洗い物をするときは、できるだけ油を拭き取ってから洗ったり、食材カスがつまらないよう、ゴミ受けは定期的にお手入れしたりといった工夫が大切と考えられます。
なお、ラーメンのスープやカレーなどを直接流してしまうと、水や気温によって冷えて固まり、大きなつまりをうむといった可能性もあります。
洗面所
洗面所は洗顔や歯磨き、洗面台のタイプによってはシャワーヘッドがついているため、洗髪をする場合もあるでしょう。それらを踏まえ、洗面所でつまる原因は以下の2つあると考えられます。
●体毛・脂分
●口内からの排泄物
洗面所の排水口にはゴミ受けが付いているものの、その下はすぐに排水管とつながっているため、つまりの原因が生成されやすいといった特徴があります。歯磨き粉の固まりや人から抽出される脂分などが合わさることで、徐々に大きなつまりになりやすい部分だといえるでしょう。
お風呂場
洗髪や洗体、入浴などであらゆるごみがつまりやすいお風呂場。原因は大きく分けて3つあります。
●体毛・ゴミ
●石けんカス・シャンプーカス
●排水口への落下物
お風呂場によるつまりの原因は、その多くが体毛といわれています。髪の毛だけでも一日100本~300近く抜けることから、お風呂場には体毛によるつまりが起きやすいと考えられます。
また、人間から抽出される脂分やシャンプーカスなどが体毛と絡み合うことで、より大きなつまりを生成しやすいうえに、ヘアピンや入浴剤のパッケージ、カミソリのキャップなどといった小物も落下させやすいです。お風呂場の排水口周りは、定期的なお手入れが欠かせない場所といえるでしょう。
洗濯場
洗濯機周りでは、主に以下のものがつまりやすいと考えられます。
●体毛・繊維ゴミ
●石けんカス・油分など
●衣類と合わせて洗ってしまった小物
洗濯機周りは、特に繊維ごみがつまりやすいと言われています。毎日の洗濯によって繊維ごみが排水されると、その分だけ繊維ごみが肥大化し、つまりにつながります。
また、洗濯時にポケットなどのチェックを怠り、タバコやティッシュなどを一緒に洗うのも、つまりの原因になりやすいと考えられるでしょう。
トイレ
トイレでつまりやすい原因は以下の通りです。
●排泄物・トイレットペーパー
●誤って落下した小物
●食べ残しの食材
●猫砂やお掃除シートなど、トイレに流しても良いとされるもの
トイレでは主に排泄物や使いすぎたトイレットペーパーによってつまると考えられます。中にはトイレの機能を利用して、食べ残しを流す方もいますが、この行為は非常に危険です。食べ残しには、固形物が混じっている可能性もあるため、配管や排水管をつまらせる原因になりやすいです。
また、猫砂やお掃除シートなど、トイレに流しても良いとされるものも、流し方によっては、つまりの原因にいたる可能性もあります。
場所別!つまりの対処法
それぞれの水回りで、どのような原因からつまりが発生するのかを理解したら、次は水回り別で、最適なつまりの対処法について見ていきましょう。それぞれの特徴に合わせた対処法を取り入れ、いつでも快適な水回りを維持しましょう。
キッチン
キッチンに最適なつまりの対処法はパイプクリーナーです。パイプクリーナーには大きく分けて2種類あり、肉や油などを除去する水酸化ナトリウムタイプと、髪の毛などを溶かすアルカリ性タイプがあります。
キッチンのつまりは、主に水道管にこびりついた油が冷え固まるのを繰り返し、徐々に大きくなるのが要因です。そのため、直接手で取り出すことは難しく、また除去するのも困難です。
そういった理由を踏まえ、水酸化ナトリウムタイプのパイプクリーナーを使うのが、最適と考えられます。なお、長期間水道管のお手入れをしていない場合は、濃度が1%以上の恋タイプを使うことでより高い効果を発揮し、水道管の隅々まできれいにします。
お風呂場・洗濯場
お風呂場や洗濯場は、以下の方法を取り入れてみましょう。
●直接手で取り出す
●ラバーカップやパイプクリーナー
●排水トラップを取り出して掃除
お風呂場や洗濯場は、目に見える部分につまりが起きやすいです。お風呂場であればゴミ受けやその下、洗濯場であれば排水ホースや排水ホースと洗濯機をつなぐ部分などです。
それぞれを定期的にチェックし、ゴミがつまっているようであれば手で取り出しましょう。つまりがないのに排水に違和感がある場合は、ラバーカップを使って圧力を加えたり、パイプクリーナーで、長期使用によってこびりついた汚れを取り除いたりすると良いでしょう。
洗面所
洗面所のつまりには以下の方法がおすすめです。
●直接手で取り出す
●排水トラップを取り出して掃除
●ラバーカップ
●パイプクリーナー
洗面所の排水口にゴミがつまっているようであれば、こまめに取り除きましょう。ゴミ受けにゴミがつまっていないのに、排水中にゴボゴボといった音がしたり、排水に時間がかかったりするようであれば、パイプクリーナーやラバーカップをつかって、つまりを取り除くと良いでしょう。
なお、固形物を落下させた場合、ラバーカップの圧力によって水道管や排水管にはまってしまうことがあります。このままだと水がせき止められ、逆流する可能性もあるので、水道業者に点検や分解清掃を実施してください。
トイレ
トイレのつまりには以下の方法を試してみましょう。
●ラバーカップ
●お湯
●ワイヤーブラシ
●パイプクリーナー
バケツや桶があるのであれば、いずれかにお湯を溜めて、数回に分けて流す方法も効果的です。汚物やトイレットペーパーがつまりの原因であれば、お湯によってバラバラに崩れ、流れを改善します。
なお、お湯を使って対処する際は、熱湯の使用は避けてください。便器は陶器製であるため、急激な温度に耐えきれず、破損やヒビ割れにつながる恐れがあります。
また、食べ残しなどを流した場合も、お湯やラバーカップの使用は避けましょう。配管や排水管に固形物がはまり、水すらも流れない状況を作る可能性があります。
食べ残しや猫砂、お掃除シートなど、トイレに流しても良いとされるものなどを流したことで、つまりが発生した場合は、水酸化ナトリウムタイプのパイプクリーナーを使って、つまりそのものを溶かして流す道具を使いましょう。
まとめ
水道管のつまりに気付いたときは、速やかな点検と対処が必要不可欠です。そのまま使い続ければ水漏れや逆流など、あらゆるトラブルを引き起こしてしまいます。
ユニットバスの場合、トイレの水が浴槽内に逆流する可能性もあるため、つまりが見つかったときは、直前の使用やこれまでの使用を思いだし、つまりの原因に合わせた対処法を取り入れるよう心がけましょう。
なお、固形物を落下させた場合のつまりは、ラバーカップや真空式パイプクリーナーなどの圧力を使ってつまりを取り除く方法は控えましょう。配管や排水管に固形物がはまり、分解清掃や高圧洗浄など、水道業者による大がかりな作業が必要になります。