水のコラム

水道管の凍結防止には水の出しっぱなしが有効!理由とポイントを解説

2023年04月28日  水回り

水道の凍結は一度発生すると厄介なトラブルですが、水を出しっぱなしにするだけで被害を抑えられます。より効果的に対策するには、なぜ水の出しっぱなしが凍結を予防するのかなどの知識が必要です。

そこで、水道管が凍結する条件や、水の出しっぱなしが効果的な理由などをまとめました。あわせて、ほかの効果的な対策をご紹介します。

水道管が凍結する条件

水道管は、以下の条件で凍結します。

・最低気温が-4℃以下
・配管がむき出しになっている
・地面に埋まっているが深さが浅い配管

最低気温が-4℃を超えると天気予報や自治体が凍結予防を呼びかけるようになります。しかし、外にむき出しになっている、または埋まっているが浅い位置にある配管は、最低気温が氷点下になるころには対策が必要です。

条件のうち、下ふたつの条件に当てはまる配管は、外気の影響だけでなく、風や空中・地中の水分による影響を受けます。その分しっかり埋まっている配管より寒さの影響を受けやすいのです。

上記の条件に当てはまる配管は、寒さが厳しくなってきたら事前の凍結予防が必要であるといえます。

水道管の凍結は水を出しっぱなしにすると予防できる

厄介な凍結ですが、水を出しっぱなしにしておくと予防できます。流れている水は、かなりの寒さにならない限り、凍りません。寒い地方の川は、岸に雪や氷があるのに凍らないのは、このためです。

出しっぱなしにする水量は、鉛筆程度の細い量で済みます。凍結が予想されるときは、夜寝る前などに蛇口を出しっぱなしにしておきましょう。

出しっぱなしにするのはメーターから一番遠い蛇口
蛇口を出しっぱなしにする方法は、簡単かつ有効な方法ですが、どの蛇口で実施すれば効果的なのでしょうか。答えはメーターから一番遠い蛇口です。

家庭の蛇口は、メーターのあるメインの管から枝分かれしています。メーター近くの蛇口で凍結対策をしても、その先が凍ってしまえば意味がありません。水を出して凍結対策をする場合は、メーターとそこから遠い位置にある蛇口を把握したうえで実施しましょう。

出しっぱなしにする際にかかる料金
水を出しっぱなしにするとき、気になるのが料金です。一晩中出しっぱなしにするとなると、かなり高額になるのではないかと心配になる方もいるかと思います。しかし、実際はそれほどかかりません。一晩でも、数十円程度しかかかりません。

配管が凍結で故障すると、かなり高額な費用がかかります。1か月のうち、数百円程度水道代が高くなる程度です。高額な修理をするリスクを避けられると考えれば、気にならない金額であるといえるでしょう。

そのほかの対策方法

水を出しっぱなしにするやり方は、簡単にできる凍結対策です。しかし、弱点もあります。トイレのように水の量などを調節できない設備では使えません。ほかの配管が無事でも、生活に必要な設備にダメージがあると、とても不便です。

凍結対策は複数のやり方を組み合わせて実施すると、より効果的です。代表的な凍結対策をご紹介するので、寒さ対策にお役立てください。

水抜き
住宅全体の凍結対策ができるのが、水抜きです。やり方は、水道の元栓を閉め、蛇口を開けっぱなしにします。トイレは元栓を閉めてから水を流してください。配管内に残った水を抜くことで、凍結を避ける方法です。

夜のうちに元栓を閉め、蛇口を開けておきます。朝が来たら蛇口を閉めて、元栓を開けてください。

ちなみに、寒冷地の住宅は、水道管内の水を抜ける水抜き栓が搭載されており、栓を操作するだけで凍結対策が可能です。操作の仕方は栓ごとに違うため、寒い時期が近づいてきたら、水抜き栓があるか、どのように操作するのかを確認しましょう。

配管の保温
配管が外に露出しているなら、配管専用の保温材やタオルで保温しましょう。専用の保温材はホームセンターなどで購入できます。タオルは使わなくなったもので十分です。むき出しの配管を保温するだけでも、十分効果があります。

また、配管専用のヒーターもあります。あまりにも頻繁に配管が凍結するようなら、ヒーターなどの導入も検討しましょう。

給湯器の凍結防止機能を使う
給湯器には、本体やそこにつながっている配管の凍結を予防する機能が搭載されているものがあります。こうした機能を活用するのもよい方法です。この機能は、一定以下の温度になると、自動で作動します。

凍結防止機能は、給湯器の電源が切れていては使えません。機能を使うときは、コンセントが抜かないようにしましょう。

凍結防止機能がない場合は、追い炊き機能が代わりに使えます。湯船の循環口から少し上に水面が来る程度にお湯をはり、そのまま追い炊きします。凍結防止機能が搭載されていない場合は、ほかの機能を活用して予防しましょう。

凍結したときの解凍方法

これまで解説した方法を複数実施すれば、凍結することはほとんどありません。しかし、あまりにも寒さが厳しいと、対策を講じても配管が凍ってしまうことがあります。

凍結した配管を無理に使うと、破裂する可能性があり、非常に危険です。配管が凍結したときは、これより解説する方法で解凍しましょう。

気温が上がるまで放置する
配管が凍結しても、気温が上がればそれに合わせて解凍されます。すぐに水周りを使う必要がなければ、お昼近くまで待ってみましょう。お昼近くになっても解凍できない場合や、すぐに水周りを使う必要がある場合は、この後解説する方法を実施しましょう。

タオルで保護してから温める
配管が外に出ているなら、タオルで保護した状態でぬるま湯やカイロをあてましょう。気温が上がるよりも早く解凍できます。お湯をあてる場合は、手で触れても熱くない程度の温度のお湯をかけてください。

配管に直接お湯やカイロをあてたり、タオルを巻いていても熱湯を注いだりすると、配管が破裂します。配管は、急激な温度変化に弱いため、温めて解凍するときは必ずタオルなどで保護したうえで行ってください。

室内の気温を上げる
室内の配管を解凍する場合、部屋の温度を上げるのも有効です。たとえば、洗面台の配管が凍ったとしたら、その近くにヒーターなどを置きましょう。直接温めると温度変化で配管が破損するため、暖房器具は離れた位置においてください。

凍結で水道管が破損したらすぐに業者へ連絡を

水は氷ると体積が増えます。これは水道管の中に流れている水も例外ではありません。狭い配管内で水が凍ると、増えた体積に配管が耐え切れず、破損するケースがあります。こうなっては、家庭での修理では対応できません。

凍結で水道管が破裂したら、すぐに業者を呼びましょう。また、間違った解凍方法で破損した場合も同様です。水道が噴き出ているなど、被害があるなら応急処置も並行して行いましょう。

止水栓または水道の元栓を閉め、被害状況を確認してください。水道の位置により、自宅だけでなく周辺の住宅にも被害が出ているケースもあります。必要があれば、保険会社にも連絡しましょう。

一度水道管が破損すると、さまざまな修理を依頼しつつ、さまざまな手続きをこなさなくてはなりません。このような事態を防ぐためにも、凍結の心配があるときはしっかり予防し、凍結したときは正しい方法で解凍してください。

まとめ

水道管の凍結防止には、水の出しっぱなしが有効です。しかし、この方法は蛇口のみ使える方法であるため、ほかの設備もきちんと予防するには、別の凍結対策を実施しなくてはなりません。

一度凍結すると、配管破損のリスクや、解凍作業などの手間がかかります。万が一の事態や面倒な作業を避けるためにも、凍結が予想される日は必ず対策するようにしておきましょう。また、万が一の事態に遭遇したときは、すぐに業者の力を借りてください。

かがわ水道職人 0120-492-315

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