水のコラム

トイレのゴムフロートが老朽化したら取り替えよう!そのままにすると水漏れリスクも

2023年05月29日  トイレ

トイレ水槽内部にある「ゴムフロート」というパーツを知っている人は少ないかもしれません。その役割についても、よくわからない人が多いでしょう。

ただ、ゴムフロートはトイレを正確に動かすために必須となるパーツなのです。そこで今回は、ゴムフロートの役目と老朽化したときの取り替え方法を解説します。

トイレ水槽内におけるゴムフロートの役割

ゴムフロートとは、トイレ水槽内にある水が便器方面へ流れないようにせき止めるパーツのことです。このゴムフロートが開いて、水槽内部の水が便器の方へと流れつきます。

トイレ内の水を流すレバーを引くと、連動する鎖が引っ張られてゴムフロートが開くことで、水が流れるという構造です。このゴムフロートが老朽化してしまうと、予期せぬ水の問題になる危険が高まります。

トイレの水が勢いよく出続けたり、使っていないときでも水が出続けたりしてしまうなど、収拾がつかなくなります。

ゴムフロートに問題があるかどうかの確認方法

ゴムフロートに異変があるかを確かめるには、4つの方法を試します。

ゴムフロートが外れていないか
はじめに、水槽下の突起箇所に確実にゴムがはめられているか調べてみましょう。ゴムがずれている、または外れているときは、ゴムを突起箇所にはめ込み、その処置で水が止まるかを確かめてください。

ゴムフロートの老朽化
水を流す際に、前と比較して水圧が強まったり、水が止まるまでの時間が長くなったりしたら注意が必要です。ゴムフロートが老朽化して欠けたり亀裂ができたりしてしまうと、トイレ水槽の水が便器の方へひとりでに流れついてしまいます。

そのため水が止まらなくなって、水漏れが発生してしまうのです。

ただ、トイレ水槽を開けてみても、ゴムフロートの老朽化は見ただけでは判断しにくいものです。その場合は、ゴムフロートのゴム箇所に触ってみると良いでしょう。ゴム箇所に触れたとき、黒色の墨のような物質が手についていれば、取り替え時期の目安です。

くわえて、ゴムフロートの耐用年数は、5〜8年くらいといわれています。よって、トイレを設置しはじめてから5〜8年くらい経過しているときは、一回点検することをおすすめします。

トイレ水槽内の鎖
トイレ水槽内にあるレバーの先端には、鎖が付いています。その鎖がピンと張りすぎたり、長さにズレがあったりすると、ゴムフロートが完全に閉じなくなるので、水が流れつづける要因となります。

ちょうど良いたるみがあるか確かめてみてください。

トイレの水を流すレバーハンドル
トイレの水を流すレバーハンドルも、長年の使用で錆や水アカの作用で動きが鈍くなる場合があります。その結果、ゴムフロートが完全に閉じず、水が流れでてしまうのです。錆を防止する薬剤などを使えば、錆が防げてかつレバーハンドルの動きもスムーズになるので、実践してみてください。

水が便器にチョロリチョロリと流れつづけるということは、水道のカランをいつも出し続けているのと同じことです。よって、水道費用の請求が突然跳ね上がったときは、トイレなどの水漏れをチェックするのがよいでしょう。

ゴムフロートの種類と選び方

ゴムフロートを取り替えようとしても、どう選ぶべきかわからない人もいるのではないでしょうか。ゴムフロートは、大きく2つの種類に分かれます。まず、フロートが爪に引っ掛かる作りになっており、90度に開け閉めできる種類です。

もうひとつは球型になっていて、上と下に動作して開け閉めできる種類となっています。水槽の形が隅付き水槽か密結水槽かで、そのサイズは違ってきます。購入のときは使用していたゴムフロートを持ち込むか、メーカーと形式を覚えておくとスムーズでしょう。

ゴムフロートの取り替え方法

ゴムフロートを取り替える場合は、正しい手順で問題が起こらないようにしましょう。正しくない手段でゴムフロートを取り替えてしまうと、新品のゴムフロートに買い替えたのに、水漏れすることがあるのです。

ゴムフロートの正しい取り替え手順を説明します。

道具の用意
はじめに、ゴムフロートの取り替えに必要となる道具を用意します。ゴムフロートの取り替え作業には、新品のゴムフロートと止水栓の開け閉めに用いるマイナスドライバー、手につく汚れを防止するための手袋を用意しておきます。

水槽内の水抜き
手袋を着用したら、マイナスドライバーを使って止水栓を閉めます。止水栓を閉めておくことで、水槽内に給水される水を止められます。この際、使うドライバーに気をつけてください。

電動ドライバーは力が強く、止水栓を壊す危険があるので、必ず手動ドライバーを使うようにしましょう。止水栓を閉め給水を止めたあと、水槽に付いているレバーを引いて水槽内の水抜きをしてください。

旧ゴムフロートを取り外す
つづいて、水槽内部に手を入れて、レバーに付いている鎖を取り外します。そのあと、オーバーフロー管(給水管から水が止まらないときに、水槽からの水漏れを防ぐ菅)のつなぎ目を取り外します。

オーバーフロー管を水槽から外さないでゴムフロートの取り替えもできますが、外すことによりその下にあるゴム製パッキンも同時に取り替えることができます。

購入したゴムフロートを設置
オーバーフロー管の水アカを落として清潔にした後は、新品のゴムフロートを設置しましょう。手順は取り外しの際と逆の順でおこなうだけです。

鎖の長さの調節
最後に、ゴムフロートからレバーハンドルまでの鎖の長さを決定します。鎖の長さによって、トイレに流す水量が決まるためです。

鎖を短くすれば、流れる水量は多くなり、鎖を長めにすると流れる水量が減ります。したがって、自宅のトイレに合わせて適切な水量となるように鎖の長さを調節しましょう。

なおトイレ水槽から水が止まらない場合
上述の方法を試しても、トイレ水槽からの水漏れが止まらなかったときは、トイレ修理の専門業者に依頼するのがいいでしょう。ゴムフロートが要因となってトイレに問題が起こったとき、自分でも直せますが、正しい方法をやらなければ、状況が悪化する危険があるからです。

できる限り安全に問題を解決したいとき、的確に修理できるトイレ水漏れ修理の専門業者にお願いするのがベストでしょう。専門家であれば、素人には判断できないトラブルを解決でき、確実に対策もしてもらえます。

ゴムフロートが原因でない場合

ゴムフロートが原因の問題には、「水の流れが止まらない」もしくは「水自体が流れない」といったことがあげられます。ただし、これらの問題はゴムフロートだけに要因があるとはいえません。

例をあげると、水の流れが止まらないという問題では、トイレ水槽内のボールタップの不具合、ゴムパッキンの老朽化、固体物のつまりが原因となっている場合もあるのです。水の流れが止まらない問題は、止水栓の閉まりやトイレ水槽内にある浮き球のつっかかりといった理由が関係しているかもしれません。

水の問題は、ひとつの症状に複数原因が関係していることがほとんどです。原因を見極めることは、以後の対処をスムーズにするために重要です。自分では原因を見つけられない場合は、簡単に手を出さない方がいいでしょう。

まとめ

傷んだゴムフロートをそのままにすると水漏れリスクもあります。もちろんゴムフロートが水漏れ原因でないケースもあるので、慎重に判断する必要があるでしょう。

トイレ水漏れ問題の原因や対処法に迷っている人は、こちらの記事をぜひ参考にしてみてください。

かがわ水道職人 0120-492-315

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